「手帳は3級だったのに、年金の相談に行ったら2級だと言われた」「手帳を取れば年金ももらえると思っていたのに、何も振り込まれない」。どちらも同じところでつまずいています。精神障害者保健福祉手帳と障害年金を、ひとつながりの制度だと思ってしまうところです。
先に結論を書きます。この2つは根拠になる法律から別で、判定する人も、医師が書く診断書の様式も別です。等級のあいだに対応関係はありません。手帳3級だから年金も3級、ということにはならないし、手帳を持っていなくても障害年金は請求できます。
「だいたい連動する」という説明を見かけることがありますが、制度上そういう作りにはなっていません。この記事では、なぜ連動しないのかを、条文と2つの診断書の現物から確かめていきます。読み終えたときに、自分の手帳の等級から年金の可否を逆算しようとするのをやめられれば、それでじゅうぶんです。
この2つは、別の法律でできています
まず、それぞれがどこに書かれている制度なのかを見ます。ここが分かれば、あとの話はほとんど自動的に決まります。
精神障害者保健福祉手帳は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)の第45条にある制度です。同条第1項で、精神障害者は都道府県知事に手帳の交付を申請することができるとされ、第2項で、都道府県知事は申請にもとづいて審査し、申請者が政令で定める精神障害の状態にあると認めたときは手帳を交付しなければならない、と定められています。この「政令で定める精神障害の状態」の中身が、同法施行令第6条第3項にある1級から3級の表です。
障害年金のほうは、国民年金法と厚生年金保険法です。国民年金法第30条が障害基礎年金の支給要件を定めていて、その第2項に「障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから一級及び二級とし、各級の障害の状態は、政令で定める」とあります。その政令が国民年金法施行令の別表です。障害厚生年金の3級と障害手当金は、厚生年金保険法施行令の別表第1・別表第2にあります。
条文の系統がまったく別なので、片方の等級がもう片方に影響する回路は、そもそも用意されていません。
判定する人も別です。手帳は、医師の診断書による申請については、都道府県(指定都市)に置かれている精神保健福祉センターが交付の可否と等級の判定を行います。障害年金は、日本年金機構の障害認定診査医員(認定医)が、障害認定基準と等級判定ガイドラインにもとづいて総合評価を行います。同じ人の同じ状態を、別の場所の別の医師が、別の資料で見ていることになります。
違いを、一枚の表にします
| 比べるところ | 精神障害者保健福祉手帳 | 障害年金(精神の障害) |
|---|---|---|
| 根拠になる法律 | 精神保健福祉法45条、同法施行令6条 | 国民年金法30条ほか、厚生年金保険法、それぞれの施行令別表 |
| 等級の段階 | 1級・2級・3級 | 障害基礎年金は1級・2級/障害厚生年金は1級・2級・3級(ほかに障害手当金) |
| 何を測るのか | 精神疾患(機能障害)の状態と、能力障害(活動制限)の状態の両面から総合判定 | 政令別表の障害の状態に該当するかどうかを、障害認定基準と等級判定ガイドラインで総合評価 |
| 判定するところ | 都道府県・指定都市の精神保健福祉センター(診断書による申請の場合) | 日本年金機構の障害認定診査医員 |
| 申請・請求の窓口 | 市町村の担当窓口を経由して、都道府県知事または指定都市市長へ | 障害基礎年金は住所地の市区町村役場(初診日が国民年金第3号被保険者期間中なら年金事務所または街角の年金相談センター)、障害厚生年金は年金事務所または街角の年金相談センター |
| 初診日からどれだけ経てば動けるか | 初診日から6か月を経過した日以後の診断書が必要 | 初診日から1年6か月を経過した日(障害認定日)が原則の起点 |
| 有効期間と更新 | 交付日から2年が経過する日の属する月の末日まで。2年ごとに認定を受ける。更新申請は有効期限の3か月前から | 期限が一律には決まっていない。障害状態確認届の提出が必要な年は、誕生月の3か月前の月末に届き、誕生月の末日までに提出する。次にいつ提出するかは人によって違う |
| 手に入るもの | 障害者雇用枠、税の障害者控除、交通機関や自治体のサービスなど | 現金(年金)。障害基礎年金の受給者は年金生活者支援給付金の対象にもなる |
同じ精神疾患を扱っていても、根拠から窓口まで、重なっているところがほとんどありません。
「3級」という同じ言葉が、別のものを指しています
ここがこの記事のいちばん大事なところです。条文をそのまま並べます。
手帳の等級は、精神保健福祉法施行令6条3項の表に次のように書かれています。
| 手帳の等級 | 精神障害の状態(施行令6条3項) |
|---|---|
| 1級 | 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
| 2級 | 日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの |
| 3級 | 日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの |
一方、障害年金のほうです。国民年金法施行令の別表は、視覚障害や聴力、上肢下肢の障害を号を分けて列挙したうえで、精神の障害については1級・2級のいずれも「精神の障害であつて、前各号と同程度以上と認められる程度のもの」という書き方をしています。身体の障害と横並びにして、それと同じ重さかどうかで判断する構造です。
そして3級は、厚生年金保険法施行令の別表第1にしかありません。その第13号がこう書いています。
精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
手帳の3級は「日常生活・社会生活の制限」を見ていて、年金の3級は「労働の制限」を見ています。 測っている対象が最初から違うのです。日常生活はなんとか回せているけれど働くのが難しい方と、働けてはいるけれど生活面で援助が要る方とでは、どちらの3級に近いかが逆転することもありえます。
さらに構造上の問題として、障害基礎年金には3級がありません。初診日に国民年金だった方は、2級に届かなければ支給されません。手帳3級を持っていることと、年金が支給されるかどうかは、この時点で切り離されます。
診断書の様式が別なので、医師が書く内容も違います
制度が別であることは、書類の形にもはっきり出ています。手帳用の診断書(実施要領の別紙様式2)と、障害年金の診断書(精神の障害用)を並べて見比べると、聞かれていることがずれています。
生活能力の判定項目は、8つと7つです
どちらの診断書にも、日常生活の場面ごとに能力を評価する欄があります。ただし項目の数が違います。
| 手帳用診断書「日常生活能力の判定」(8項目) | 年金診断書「日常生活能力の判定」(7項目) |
|---|---|
| (1) 適切な食事摂取 | (1) 適切な食事 |
| (2) 身辺の清潔保持、規則正しい生活 | (2) 身辺の清潔保持 |
| (3) 金銭管理と買物 | (3) 金銭管理と買い物 |
| (4) 通院と服薬 | (4) 通院と服薬 |
| (5) 他人との意思伝達・対人関係 | (5) 他人との意思伝達及び対人関係 |
| (6) 身辺の安全保持・危機対応 | (6) 身辺の安全保持及び危機対応 |
| (7) 社会的手続や公共施設の利用 | (7) 社会性 |
| (8) 趣味・娯楽への関心、文化的社会的活動への参加 | ― |
手帳のほうは「社会的手続や公共施設の利用」と「趣味・娯楽への関心、文化的社会的活動への参加」を別々の項目として聞いていて、年金のほうはこれを「社会性」の1項目にまとめています。年金には、趣味や余暇の活動に参加できているかを直接聞く欄がありません。
選択肢の言葉も違います。手帳は「自発的にできる/自発的にできるが援助が必要/援助があればできる/できない」といった4段階、年金は「できる/自発的にできるが時には助言や指導を必要とする/自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる/助言や指導をしてもできない若しくは行わない」の4段階です。似ていますが、同じ文言ではありません。
「日常生活能力の程度」の5段階も、別の文章です
どちらの診断書にも、全体を5段階で包括的に評価する欄があります。ここも文言が違います。
| 段階 | 手帳用診断書 | 年金診断書(精神障害) |
|---|---|---|
| (1) | 精神障害を認めるが、日常生活及び社会生活は普通にできる | 精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる |
| (2) | 精神障害を認め、日常生活又は社会生活に一定の制限を受ける | 精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要である |
| (3) | 精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、時に応じて援助を必要とする | 精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である |
| (4) | 精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、常時援助を必要とする | 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である |
| (5) | 精神障害を認め、身の回りのことはほとんどできない | 精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である |
年金の側は「家庭内はできるが社会生活には援助が要る」という切り分けを軸にしているのに対して、手帳の側は日常生活の制限が著しいかどうか、援助が時々か常時かで段を分けています。同じ状態の人でも、どちらの表に当てはめるかで選ばれる番号がずれることがあります。
そして障害年金では、この5段階の評価と、7項目の判定を1から4の数値に置き換えた平均とを組み合わせた表が、等級判定ガイドラインの「障害等級の目安」として使われます。手帳の側にこういう数値の目安表はありません。判定基準通知が定めているのは、精神疾患の存在の確認、精神疾患(機能障害)の状態の確認、能力障害(活動制限)の状態の確認、精神障害の程度の総合判定という順序と、等級ごとの状態の例示です。
年金の診断書にだけある欄があります
もうひとつ、大きな違いです。障害年金の診断書には次の欄があります。
- 現症時の就労状況。勤務先の区分(障害者雇用、一般雇用、自営、就労支援施設など)、仕事の頻度、ひと月の給与、仕事の内容、勤続年数、そして仕事場での援助の状況や意思疎通の状況を書く欄です
- 現症時の日常生活活動能力及び労働能力。医師が必ず記入することになっている欄で、どの程度の労働ができるのかを書きます
- 予後。これも必ず記入する欄です
手帳用の診断書には、これらに当たる欄がありません。あるのは「現在の障害福祉等のサービスの利用状況」という欄で、自立訓練やグループホーム、居宅介護などの利用状況を書くところです。
つまり、年金の診断書は労働能力を直接たずねていて、手帳の診断書はたずねていません。年金の3級が「労働の制限」で定義されていることと、きれいに対応しています。制度が測ろうとしているものが違うから、書類の欄も違うわけです。
なお、日本年金機構が医師向けに出している記載要領には、就労状況の欄について「就労している事実だけで、障害年金の支給決定が判断されることはありません」と明記されています。この欄は、どの程度の援助を受けて就労できているかを確認するために設けられたものだと説明されています。
「支援がない状態を想定する」点は、どちらも共通です
違いばかり書いてきましたが、共通している大事な前提もあります。
手帳用診断書の生活能力の欄には「保護的環境ではない場合を想定して判断する」と書かれています。年金の診断書の判定欄には「判断にあたっては、単身で生活するとしたら可能かどうかで判断してください」と書かれています。表現は違いますが、どちらも家族の援助や施設の支援がある状態をそのまま評価するのではなく、それがなかったらどうなるかで見るという考え方です。
家族が食事を用意してくれているから食べられている、声をかけてもらえるから薬を飲めている。そういう状態は、ひとりだったらどうなるかで評価される前提になっています。どちらの診断書を書いてもらうときも、いま実際に受けている援助の内容を医師に伝えておくことに意味があるのは、そのためです。
だから「手帳3級だから年金も3級」にはなりません
ここまでを整理します。
手帳の等級から年金の等級を導く回路は、制度のどこにもありません。 手帳3級であることは、年金が2級になる理由にも、3級になる理由にも、対象外になる理由にもなりません。手帳2級の方が年金では不支給になることも、手帳3級の方が年金2級になることも、制度上は普通に起こりえます。
順序の話も同じです。手帳を持っていなくても障害年金は請求できます。障害年金の受給要件は初診日、保険料の納付、障害の状態の3つで、手帳の所持は入っていません。逆に、障害年金を受けていなくても手帳は申請できます。医師の診断書を添えて市町村の窓口に出す形です。
ひとつだけ、一方向につながっている経路があります。障害年金を受けている方が、年金証書と直近の年金振込通知書(または年金支払通知書)の写しを添えて手帳を申請する場合です。 このときは精神保健福祉センターの判定を行わず、年金の等級がそのまま手帳の等級になります。年金1級なら手帳1級、2級なら2級、3級なら3級です(マイナンバーを活用した情報連携で年金の情報が把握される場合は、書類の添付自体が不要になります)。
大事なのは、これが年金から手帳への一方通行だということです。逆はありません。手帳の等級を年金事務所に持ち込んでも、年金の等級には反映されません。
この経路があるおかげで、「手帳と年金の等級が一致している人」が一定数います。そこから「等級は連動するもの」という誤解が広がりやすいのですが、それは年金証書で手帳を申請した結果そうなっているだけで、判定が連動しているわけではありません。医師の診断書で手帳を申請した方と、年金証書から手帳を受けた方が、同じ「3級」の中に混ざっています。
なお、年金を受けている方でも、あえて医師の診断書で手帳を申請することはできると実施要領に明記されています。手帳の判定基準で見たほうが上の等級になりそうなときは、この選び方もあります。ただし診断書の作成には費用がかかるので、どちらで出すかは主治医や市町村の窓口に相談してから決めてください。
片方だけ持っているとき、使えるもの・使えないもの
自分がいまどちらを持っているかで、できることが変わります。
手帳はあるが、年金は受けていない場合
| できること | 根拠 |
|---|---|
| 障害者雇用枠で応募する | 障害者雇用促進法37条2項が、雇用義務の対象となる精神障害者を「精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているものに限る」と定めています。等級の条件はありません |
| 所得税・住民税の障害者控除を受ける | 国税庁の説明では、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人が障害者控除の対象で、等級が1級と記載されている人が特別障害者になります |
| NHK受信料の免除、交通機関の割引、自治体のサービス | 制度ごと・事業者ごとに等級の条件が違います |
現金の給付はありません。手帳の等級そのものを支給要件にした国の現金給付は存在しません。ここが「手帳を取ったのに何も変わらない」と感じる原因になりやすいところです。詳しくは精神障害者保健福祉手帳3級は「意味ない」のかと障害者手帳のメリットとデメリットにまとめています。
年金は受けているが、手帳を持っていない場合
| できること | 根拠 |
|---|---|
| 年金という現金を受け取る | 障害基礎年金・障害厚生年金 |
| その年金に税金がかからない | 国民年金法25条と厚生年金保険法41条2項が、給付として受けた金銭を標準に租税その他の公課を課すことはできないと定めています(老齢年金は除かれています) |
| 国民年金保険料の法定免除を受ける | 国民年金法89条1項1号により、障害基礎年金などの受給権者である期間の保険料は、納付することを要しないとされています |
| 障害基礎年金の受給者は年金生活者支援給付金の対象になる | 所得の条件があります |
一方で、障害者雇用枠は使えません。障害者雇用促進法が対象としているのは手帳の交付を受けている人だからです。年金を受けているだけでは、企業の雇用率に算定されません。所得税・住民税の障害者控除も、障害年金を受けていることだけでは対象になりません。国税庁が挙げている対象者の中に、障害年金の受給という項目はありません。
働く準備を始めようとしたときに、ここで初めて手帳が要ることに気づく方が少なくありません。年金だけで進めていくと、障害者雇用という選択肢が最初から使えない状態になります。
どちらでもない制度もあります
混ざりやすいので、念のため書いておきます。精神科への通院医療費の自己負担を原則1割にする自立支援医療(精神通院医療)は、手帳とも年金とも別の制度です。申請書も受給者証も別で、等級も関係ありません。手続きは自立支援医療制度で通院費を1割にする手順にまとめています。
就労移行支援や就労継続支援などの障害福祉サービスも、手帳の所持を要件にしていません。手帳がなくても、年金がなくても、市区町村の窓口で相談できます。
両方を検討するときの順番
どちらから手をつけるか迷ったときの考え方です。制度の作りから、おおよその順番は決まってきます。
時期の面では、手帳のほうが先に動けます。 手帳の診断書は初診日から6か月を経過した日以後のものであればよく、障害年金は原則として初診日から1年6か月を経過した日が起点です。休職して間もない時期に「まだ何もできない」と思っていても、手帳のほうは6か月で検討の対象に入ります。
働く予定があるなら、手帳の優先度が上がります。 障害者雇用枠を使うつもりがあるなら手帳が必要です。年金では代われません。復職や再就職を視野に入れている段階なら、まず手帳を検討する順番になります。
収入が止まっている、または見通しが立たないなら、年金の確認を急いだほうがいいです。 障害年金は初診日と保険料の納付記録が決め手になり、ここは後から取り返せない部分があります。とくに保険料の納付要件は「初診日の前日において」判定されるので、あとから慌てて納めても間に合いません。自分の記録がどうなっているかだけでも、年金事務所で早めに確認しておく価値があります。条件と手続きは精神疾患での障害年金。もらえる条件と、申請の現実にまとめています。
年金がすでに決まっているなら、手帳は年金証書の写しで申請できます。 診断書の作成を医師に依頼する必要がないので、負担も費用も軽くなります。ただしその場合の等級は年金の等級と同じになります。
そして、どの順番で進めても、片方の結果がもう片方の判定を有利にすることも不利にすることもありません。「先に手帳を取ると年金が不利になるのでは」と心配される方がいますが、そういう仕組みはありません。逆に「手帳が取れたから年金も大丈夫だろう」という見込みも立ちません。それぞれ別に申請して、別に結果を待つことになります。
迷ったときの相談先
窓口も別なので、聞く先を分けて覚えておくと早いです。
手帳のことは、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口です。申請書を出すのもここで、そこから都道府県知事または指定都市市長に上がります。判定の内容については、都道府県・指定都市の精神保健福祉センターでも相談できます。
障害年金のことは、年金事務所と街角の年金相談センターです。初診日が国民年金加入中や20歳前の場合の障害基礎年金は、お住まいの市区町村の窓口でも請求できます。一般的な問い合わせはねんきんダイヤル 0570-05-1165(050から始まる電話からは 03-6700-1165)です。年金事務所は予約相談ができます。
どちらの窓口でも、名前を伝えずに一般的な質問として聞くことはできます。「手帳が3級なのですが年金はどうなりますか」と年金事務所で聞いても、答えは「手帳とは別に判定します」になります。それは冷たい対応ではなく、制度がそうなっているからです。年金の可否は、手帳ではなく、初診日と納付記録と診断書の内容から決まります。
体調が悪い時期に2つの制度を同時に進めるのは大変です。今日は片方の窓口に電話するところまで、で十分だと思います。両方そろわないと何も始まらない、という制度ではありません。
わたしたちは就労支援の現場で、手帳と障害年金を同じものの延長だと思っている方によく会います。片方が通ったからもう片方も、と考えていた方が、結果が違って戸惑うこともあります。別々の制度なので、片方の結果からもう片方を予想しなくて大丈夫です。逆に言えば、片方がだめでも、もう片方をあきらめる理由にはなりません。
