休職して少し体調が戻ってきたころに、「リワーク」という言葉を初めて見る方が多いと思います。復職に向けたリハビリのようなもの、という説明までは見つかるのに、どこに行けばいいのか、いくらかかるのか、自分が対象なのかが、調べても分かりにくい。そう感じているとしたら、それは調べ方の問題ではありません。
リワークは、一つの制度の名前ではないからです。厚生労働省のポータルサイト「こころの耳」のリワーク(用語解説)では、リワークを「うつ病などの精神疾患を理由に休業している労働者を対象に職場復帰を目的としたリハビリテーション」と説明したうえで、実施しているところとして、医療機関、障害福祉制度を利用したもの、地域障害者職業センター、事業場が独自に実施するものを挙げています。運営しているところが違えば、対象者も費用も期間も申し込み先も変わります。世の中の説明が噛み合わないのは、この違うものを一つの言葉でまとめて書いているからです。
この記事では、まず実施主体ごとに整理します。そのうえで、よく混同される就労移行支援や就労継続支援B型との違いを、根拠になっている法律のところから並べます。読み終えたときに、自分がどれに当てはまるのか、まずどこに電話すればいいのかが分かる状態を目指します。
リワークは大きく3つに分かれます
一般に、次の3つの呼び分けがされています。
- 医療リワーク 精神科・心療内科などの医療機関が実施するもの。精神科リハビリテーションとして行われます
- 職リハリワーク 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の地域障害者職業センターが実施する「リワーク支援」。職業リハビリテーションの一環です
- 職場リワーク 会社(事業場)が自前で実施するもの
このうち、名前と中身が一対一で対応している公的な制度は、真ん中の「リワーク支援」だけです。JEEDが全国の都道府県に置いている地域障害者職業センターの事業名がそのまま「職場復帰支援(リワーク支援)」なので、この名前で検索すれば公式の説明にたどり着けます。
残りの2つは、制度名ではなく分類の呼び名です。医療リワークという名前の制度があるわけではなく、医療機関がやっている復職支援をまとめてそう呼んでいる、と考えてください。
なお、こころの耳の用語解説には4つ目として「障害福祉制度を利用したもの」も挙げられています。これは後半で扱う就労移行支援などのことで、令和6年4月から休職中の方の復職支援としての利用が法令上位置づけられた枠です。
3つを並べて比べる
対象者と費用と入口が違うところが、いちばん実用的な差になります。
| ①医療リワーク | ②職リハリワーク(リワーク支援) | ③職場リワーク | |
|---|---|---|---|
| 実施するところ | 精神科・心療内科などの医療機関 | 地域障害者職業センター(JEED) | 会社(事業場) |
| 在職中か離職後か | 復職を目標とする仕組みなので、在職中(休職中)が前提 | 雇用保険適用事業所に雇用されている休職中の方が対象 | その会社の従業員であることが前提 |
| 対象外になる人 | 医療機関ごとに条件があります | 国、地方公共団体、行政執行法人、特定地方独立行政法人の職員 | 制度を設けていない会社の従業員 |
| 費用 | 精神科デイ・ケア等として実施されることが多く、健康保険の対象 | 本人・事業主とも無料 | 会社の制度によります |
| 期間 | 医療機関・プログラムによります | センターごとに標準期間の設定があります | 会社の制度によります |
| 申し込みの入口 | 主治医への相談、または実施している医療機関への問い合わせ | 地域障害者職業センターの説明会(予約制のことが多い) | 会社の人事・産業医 |
| 主治医・会社の関与 | 主治医のいる医療機関で受けることが多い | 本人・事業主・主治医の三者の書面による同意が必要 | 会社が主体で進めます |
以下、それぞれを補足します。
①医療リワーク
医療機関が精神科リハビリテーションとして実施しているものです。厚生労働省の自立支援医療の説明では、精神通院医療の内容として「向精神薬、精神科デイケア等」が挙げられています。医療機関で行うリワークはこの精神科デイ・ケアなどの診療として実施されることが多く、その場合は健康保険が使えます。自立支援医療(精神通院医療)を申請していれば、その対象にもなり得ます。手続きは自立支援医療制度で通院費を1割にする手順にまとめています。
ただし、金額はここでは書きません。プログラムの構成や実施日数、昼食代や教材費の扱いが医療機関ごとに違うためです。実施しているかどうかも医療機関によります。通っている病院やクリニックでやっていない場合は、主治医に「この地域でリワークをやっているところを知りたい」と聞くのが早いです。
②職リハリワーク(地域障害者職業センターのリワーク支援)
JEEDが各都道府県に置いている地域障害者職業センターの事業です。JEEDの説明では、地域障害者職業センターは「障害者に対する専門的な職業リハビリテーションサービス、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助、地域の関係機関に対する助言・援助」を行う機関とされています。リワーク支援はそのうちの一つです。
対象は「民間企業等の雇用保険適用事業所に雇用されている休職中の方」で、国・地方公共団体・行政執行法人・特定地方独立行政法人は対象外とされています。公務員の方は使えない、という点は先に押さえておいてください。
費用について、愛知障害者職業センターのリワーク支援のページには「職場復帰支援は、ご本人、事業主とも無料でご利用いただけます」、広島障害者職業センターのページには「リワーク支援の利用にあたって利用料はかかりません」と書かれています。無料であることは、この選択肢のいちばん大きな特徴です。
支援期間はセンターによって設定が違います。公開されているものを並べると、千葉障害者職業センターが標準12週間(対象者の状況により個別設定も可能)、愛知障害者職業センターが標準期間14週間、静岡障害者職業センターが標準期間おおむね8〜12週間、東京障害者職業センターは利用説明会からプログラム終了までの期間として4〜6か月程度としています。3か月ほどから半年ほどまで幅があるので、住んでいる地域のセンターの案内で確認するのが確実です。
③職場リワーク
会社(事業場)が自前で実施するものです。制度として持っている会社と、持っていない会社があります。
厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」では、正式な職場復帰の決定より前に行う社内の仕組みとして、次の3つが例示されています。
- 模擬出勤 職場復帰前に、通常の勤務時間と同様な時間帯において、短時間または通常の勤務時間で、デイケア等で模擬的な軽作業やグループミーティング等を行ったり、図書館などで時間を過ごす
- 通勤訓練 職場復帰前に、労働者の自宅から職場の近くまで通常の出勤経路で移動を行い、そのまままたは職場付近で一定時間を過ごした後に帰宅する
- 試し出勤 職場復帰前に、職場復帰の判断等を目的として、本来の職場などに試験的に一定期間継続して出勤する
手引きは、導入する場合の注意も同時に書いています。この間の処遇や災害が発生した場合の対応、人事労務管理上の位置づけをあらかじめ労使間で検討してルールを定めておく必要があること。作業について使用者が指示を与えたり、作業内容が業務にあたる場合には労働基準法等が適用される場合があり、賃金等について合理的な処遇を行うべきこと。そして「これらの制度が事業場の側の都合でなく労働者の職場復帰をスムーズに行うことを目的として運用されるよう留意すべきである」こと。とくに試し出勤については「いたずらに長期にわたることは避けること」とも書かれています。会社から試し出勤を提案されたときに、無給のまま長期間続く形になっていないかを、この記述を根拠に確認できます。
地域障害者職業センターのリワーク支援は、三者の合意で動きます
無料で、公的機関がやっていて、対象が休職中の方に絞られている。条件だけ見ると使いやすそうに見えるのですが、進み方には特徴があります。本人ひとりの意思では完結しない仕組みです。
静岡障害者職業センターのページには、本人・事業主・主治医の三者が「復職を進めていく予定であることを確認後」、三者からの情報収集・相談を通じて復職に向けた課題等を整理し、そのうえで「三者の書面による同意を得て」支援を実施すると書かれています。愛知障害者職業センターも同じく、三者の書面による同意を得て実施するとしています。
必要とされているのは、おおよそ次の3つです。
- 本人が、職場復帰に向けてセンターの支援を利用することに同意していること
- 主治医が、本人が職場復帰に向けて活動を行うこと、およびセンターの支援を利用することを認めていること
- 事業主が、職場復帰のための取り組みを行うことが見込めること
つまり、会社に内緒で使うことはできません。ここが医療機関のリワークとの実務上の違いです。
一方で、最初の一歩は本人だけでも踏み出せます。多くのセンターが定期的に利用説明会を開いていて、たとえば広島障害者職業センターは「毎週月曜日13:30から」の説明会について、事前に電話等で参加希望を連絡するよう案内しています。静岡障害者職業センターの案内では、本人だけでなく家族や事業所の担当者も説明会に参加できるとされています。千葉障害者職業センターは「お電話でお申し込みください」としています。
説明会に出たからといって利用が決まるわけではありません。話を聞いてから、主治医に相談し、会社に相談する、という順番で進められます。会社にどう切り出すかで止まっている段階なら、先に説明会で何を会社にお願いすることになるのかを把握してから話すほうが、伝えやすくなることがあります。
支援の中身は、生活リズムの再構築、体力の回復、ストレスや疲労への対処方法の習得、コミュニケーションの練習などです。東京障害者職業センターの案内では、企業の担当者に対しては進捗状況の報告や職務設定のアドバイスを行い、主治医には医学的見地からの助言を求めるとされています。本人へのプログラムだけでなく、会社と主治医のあいだの調整も含まれているところが、この事業の性格をよく表しています。
厚生労働省の手引きの5つのステップと、リワークの位置
会社側が職場復帰をどう進めることになっているかを知っておくと、いま自分がどのあたりにいるのかが分かります。厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」は、職場復帰支援の流れを5つのステップで示しています。
| ステップ | 段階 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 第1ステップ | 病気休業開始及び休業中のケア | 診断書の提出、管理監督者と産業保健スタッフによるケア、休業期間中の安心感の醸成 |
| 第2ステップ | 主治医による職場復帰可能の判断 | 本人の職場復帰の意思表示と復職診断書の提出、産業医等による精査、主治医への情報提供 |
| 第3ステップ | 職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成 | 情報の収集と評価、職場復帰の可否についての判断、職場復帰支援プランの作成 |
| 第4ステップ | 最終的な職場復帰の決定 | 本人の状態の最終確認、就業上の配慮等に関する意見書の作成、事業者による最終決定 |
| 第5ステップ | 職場復帰後のフォローアップ | 再燃・再発の有無の確認、勤務状況と業務遂行能力の評価、プランの評価と見直し |
ここで注意したいのは、試し出勤は第4ステップではないということです。ネット上の解説では第4ステップを「試し出勤」と書いているものを見かけますが、手引きの第4ステップは「最終的な職場復帰の決定」です。試し出勤制度等は第3ステップで作成する職場復帰支援プランの検討項目のひとつとして登場します。手引きが「正式な職場復帰の決定の前に」行うものだと位置づけていることと合わせて読むと、順番が理解しやすくなります。
リワークが関わるのも同じ第3ステップです。手引きは、職場復帰支援プランで検討すべき内容として「試し出勤制度等がある場合はその利用についての検討」と並べて、「事業場外資源が提供する職場復帰支援サービス等の利用についての検討」を挙げています。また職場復帰可否の判断基準の項では、「試し出勤制度等が整備されている場合や、事業場外の職場復帰支援サービス等が利用可能な場合には、これらを利用することにより、より実際的な判断が可能となることが多い」と書かれています。
手引き本文にも、地域障害者職業センターは固有名詞で登場します。「事業場外資源の活用等」の項で、公的な事業場外資源による職場復帰支援サービスの例として、地域障害者職業センターが行う「職場復帰支援(リワーク支援)事業」が挙げられています。また、この手引きを紹介する厚生労働省と労働者健康安全機構のパンフレットには、産業医の判断をきっかけに主治医と相談し、地域障害者職業センターのリワーク支援を利用した事例が載っています。産業医、主治医、事業者、職業カウンセラーが相談してリワーク支援のプランを作成した、という流れです。
なお第1ステップの説明には、休業中の経済的な不安を軽くするための配慮として、傷病手当金制度その他の公的支援制度や、公的または民間の職場復帰支援サービスの利用について、事業者が本人に情報提供することが望ましいと書かれています。お金の見通しが立たないまま復職の話だけ進むのは、手引きが想定している形ではありません。傷病手当金については傷病手当金がもらえないケースと、申請前に確認することに、休職そのものの手続きについては休職の手続きと過ごし方にまとめています。
就労移行支援・就労継続支援B型との違い
ここが混同のいちばん多いところです。名前が似ているからではなく、根拠になっている法律が違うからです。
リワーク支援は、JEEDが行う職業リハビリテーションです。一方、就労移行支援と就労継続支援(A型・B型)は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)にもとづく障害福祉サービスです。市区町村に申請して支給決定を受け、受給者証をもらって利用します。
前提の違いを一言でいうと、リワークは「今いる会社に戻る」ための仕組み、就労移行支援は「通常の事業所に雇用されること」を目指す仕組みです。厚生労働省の説明では、就労移行支援の対象は「就労を希望する障害者であって、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれるもの」とされています。今の会社に戻ることではなく、新しく雇われることを想定した書き方になっています。
就労継続支援B型は、さらに別の目的の場です。厚生労働省の資料では、B型は「通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が困難である者」に対して、就労の機会と生産活動の機会を提供する事業と説明されています。利用者と事業所のあいだで雇用契約を結ばないことが特徴で、厚生労働省の通知にも「利用者を雇用しない就労移行支援事業、就労継続支援B型事業」という書き方が出てきます。復職のためのプログラムではなく、雇用契約によらずに働く場です。B型がどんな場所なのかは就労継続支援B型はどんな人が使えるかに別途まとめています。
表にすると、次のようになります。
| リワーク支援(地域障害者職業センター) | 就労移行支援 | 就労継続支援B型 | |
|---|---|---|---|
| 根拠 | JEEDが行う職業リハビリテーション | 障害者総合支援法の障害福祉サービス | 障害者総合支援法の障害福祉サービス |
| 目的 | 今の職場への復職 | 通常の事業所に雇用されること | 雇用契約によらない就労と生産活動の機会 |
| 想定している状態 | 在職中(休職中) | 就労を希望し、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる方 | 通常の事業所に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が困難な方 |
| 事業所との雇用契約 | 結びません(会社との雇用契約は続いています) | 結びません | 結びません |
| 費用 | 無料 | 障害福祉サービスの利用者負担 | 障害福祉サービスの利用者負担 |
| 利用期間 | センターごとの標準期間 | 標準利用期間2年(必要性が認められた場合に限り最大1年更新) | 制限なし |
| 手続きの窓口 | 地域障害者職業センター | 市区町村(支給決定・受給者証) | 市区町村(支給決定・受給者証) |
障害福祉サービスの利用者負担は、所得によって負担上限月額が決まっています。厚生労働省の説明では、生活保護受給世帯と市町村民税非課税世帯は0円、市町村民税課税世帯のうち所得割16万円未満は9,300円、それ以外は37,200円です(いずれも入所施設利用者・グループホーム利用者を除く区分の額)。18歳以上の障害者の場合、世帯の範囲は本人と配偶者で見ます。親の収入は原則として関係ありません。
令和6年4月から、休職中でも使える「復職支援型」ができました
ここが最近変わった部分です。厚生労働省の就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項についてには、令和4年の障害者総合支援法の改正にともない、令和6年4月1日から、一般就労中の障害者でも就労系障害福祉サービスを一時的に利用できることが法令上位置づけられた、と書かれています。それまでも運用として行われていた例はありましたが、要件と手続きがはっきり示されたのはこのときです。
厚生労働省の通知には、そのうちの一つとして「休職からの復職を目指す場合(復職支援型)」が定められています。目的は「復職に必要な生活リズムの確立、体力や集中力の回復、主治医や産業医との連携等を通じ、円滑な職場復帰を目指すこと」とされています。
利用できるのは、次の条件をいずれも満たした場合です。
- 休職者を雇用する企業、地域における就労支援機関や医療機関等による復職支援の実施が見込めない、または困難である場合
- 休職中の本人が復職を希望し、企業および休職に係る診断をした主治医が、就労系障害福祉サービスによる復職支援を受けることにより復職することが適当と判断している場合
- 就労系障害福祉サービスを実施することにより、より効果的に復職につなげることが可能であると市区町村が判断した場合
条件の並び順を見ると分かるとおり、まず会社・医療機関・地域障害者職業センターによる復職支援が検討され、それが難しい場合の受け皿として位置づけられています。申請にあたっては、雇用先企業からの書類、主治医からの書類、相談支援事業所からの書類(地域障害者職業センター等による復職支援の利用が困難であることを示すもの)の提出を求めることとされています。
利用期間は、会社が定める休職期間の終了までの期間(上限2年)で、支給決定期間は1か月から6か月までの範囲内で月を単位として定めるとされています。この復職支援型の扱いは、就労移行支援だけでなく就労継続支援A型・B型にも同じく適用されます。
つまり、リワークと就労移行支援は「どちらか選ぶ」というより、まずリワークにあたるものを探して、それが使えないときに障害福祉サービスの復職支援型が検討される、という順番で並んでいます。判断するのは市区町村なので、自分がどれに当てはまるかを一人で決める必要はありません。
どこに相談すれば始まるのか
順番としては、次のように考えると迷いにくくなります。
主治医 いちばん確実な入口です。リワークはどの類型でも主治医の判断が関わります。「そろそろ復職を考えたい」「リワークというものがあると聞いた」と伝えれば、地域で実施している医療機関を知っていることもありますし、地域障害者職業センターの利用について相談することもできます。今の状態で始めていい時期かどうかも、ここで確認できます。
地域障害者職業センター 各都道府県に置かれています。JEEDのサイトに地域障害者職業センターの所在地と連絡先の一覧があります。多くのセンターが利用説明会を開いていて、予約制のことが多いので、まず電話で問い合わせる形になります。本人だけで話を聞きに行けます。
会社の産業医・人事 産業医が選任されている会社であれば、復職の可否の判断や職場復帰支援プランの作成に関わる立場です。会社に試し出勤制度やリワークの制度があるかも、ここで確認できます。会社と直接やりとりするのがつらい時期は、産業医や産業保健スタッフを窓口にする方法があります。
こころの耳 厚生労働省が運営する働く人のメンタルヘルスのポータルサイトです。「職場復帰のガイダンス(働く方・ご家族の方へ)」というページがあり、電話相談・SNS相談・メール相談の窓口も案内されています。誰にも言えていない段階で、まず一般的な情報を確認したいときに使えます。
市区町村の障害福祉担当窓口 就労移行支援やB型を使う場合、支給決定を行うのは市区町村です。復職支援型に該当するかを判断するのも市区町村なので、リワークが使えないと分かった段階でここに相談する形になります。
それでも迷うときは
整理すると、こうなります。休職中で、雇用保険適用事業所に勤めていて、会社と主治医の協力が得られそうなら、地域障害者職業センターのリワーク支援が無料で使える可能性があります。会社に話す前にまず情報だけ欲しいなら、主治医か、センターの説明会です。医療機関でリワークをやっているなら、健康保険の枠内で受けられます。会社に試し出勤の制度があるなら、それも選択肢の一つです。どれも使えそうにない場合は、令和6年4月からできた復職支援型として就労移行支援などを使える場合があり、その判断は市区町村がします。
復職そのものをどうするか決まっていない段階でも、情報を集めることはできます。リワークに申し込むかどうかを今日決める必要はありませんし、説明会に出たからといって利用が確定するわけでもありません。体調に波がある時期に、選択肢の数だけ把握しておくのは、それ自体が復職の準備になります。
戻る先の職場ではなく、別の働き方も含めて考えたくなったときのために、雇用契約を結ばずに働く場である就労継続支援B型についても別の記事にまとめています。今すぐ読む必要はありません。選択肢がひとつではないことだけ、頭の隅に置いておいてください。
わたしたちは就労支援の現場で、リワークを使った方にも、使わずに復職した方にも会います。使わなかった方に理由を聞くと、合わないと思ったからではなく、そういうものがあると知らなかった、という答えが返ってくることがあります。使うかどうかは後から決められます。名前と窓口だけ先に知っておくと、選べるものが減りません。
