通う場所を探し始めると、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労移行支援という三つの名前がほぼ同時に出てきます。どれも障害者総合支援法にもとづくサービスで、名前も似ています。ただ、三つを同じ軸で並べて説明した資料は意外と少なく、違いがどこにあるのかはつかみにくいと思います。
いちばん大きな違いは一つです。A型は、事業所と雇用契約を結んで働きます。B型は結びません。この一点から、受け取るお金の呼び方も、最低賃金が適用されるかどうかも、有給休暇があるかどうかも、すべて枝分かれしていきます。
この記事では、A型がどういうサービスなのかを法令と厚生労働省の資料で確認したうえで、B型・就労移行支援と並べた比較表を置きました。どれかを勧めることはしません。体調と、いま働ける時間の見通しによって、向いているものは変わります。
就労継続支援A型とは
障害者総合支援法にもとづくサービスです
障害者総合支援法の施行規則第6条の10第1号は、就労継続支援A型で行う支援を、次のように定めています。
通常の事業所に雇用されることが困難な障害者であって雇用契約に基づく就労が可能であるもの(中略)に対して行う雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援
読みにくい条文ですが、要点は「雇用契約の締結等による就労の機会の提供」という部分です。一般の企業に雇われて働くことが今は難しい方に対して、福祉のサービスとして雇用の場を用意する、というのがA型の設計です。厚生労働省もサービスの一覧で、A型を「雇用契約等に基づき就労する者につき、生産活動その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行います」と説明しています。
B型との決定的な違いは雇用契約です
同じ施行規則の第6条の10は、続く第2号でB型を定めていて、そこには「雇用契約に基づく就労が困難であるもの」と書かれています。A型が「可能であるもの」、B型が「困難であるもの」です。条文上の実質的な違いは、この一語です。
そして、この違いは事業所側の義務として具体化されています。指定障害福祉サービス基準の第190条第1項は、次のように定めています。
指定就労継続支援A型事業者は、指定就労継続支援A型の提供に当たっては、利用者と雇用契約を締結しなければならない。
「締結することができる」ではなく「締結しなければならない」です。ここからいくつものことが決まります。受け取るお金は、A型では賃金と呼ばれ、B型では工賃と呼ばれます。呼び名が違うのは気分の問題ではなく、賃金は労働の対価として労働基準法や最低賃金法の保護を受けるお金で、工賃はそうではないからです。
雇用契約を結ばずにA型を利用する人もいます
ここは知っておくと見学のときに役に立つ例外です。指定基準の第190条第2項には、B型の対象にあたる方に対しては、雇用契約を締結せずにA型を提供できるという定めがあります(多機能型でB型を一体的に行っている事業者は除かれます)。厚生労働省の事務処理要領は、この特例について「直ちに雇用契約を結ぶことは難しいが、将来的には雇用関係へ移行することが期待できる者も多い」ためだと説明しています。
ただし枠は限られていて、事務処理要領は要件として、雇用契約を締結する利用者の利用定員が10人以上であること、雇用契約を締結しない利用者の定員が利用定員の半数と9人のどちらも超えないことなどを挙げています。雇用契約を結ばない場合、支払われるのは賃金ではなく工賃です(指定基準第192条第3項)。
つまり、同じ「A型事業所」でも、自分が雇用契約を結ぶ立場かどうかで扱いが変わります。見学や面接のときに「私は雇用契約を結ぶ形になりますか」と確認しておくと、あとで食い違いません。
最低賃金は適用されます。ただし特例があります
労働基準法と最低賃金法が適用されます
雇用契約を結ぶということは、事業所が使用者、利用者が労働者になるということです。労働基準法が定める労働時間の上限(第32条。原則として1日8時間、1週40時間)、休憩(第34条。労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間)、休日(第35条)、年次有給休暇(第39条)は、A型で働く方にも適用されます。
最低賃金法も同じです。地域別最低賃金は都道府県ごとに決まっていて、厚生労働省によると令和7年度の改定額は全国加重平均で1,121円、最も高い額が1,226円、最も低い額が1,023円でした。これらは令和7年10月1日から令和8年3月31日までの間に順次発効しています。額は都道府県ごとに違いますので、お住まいの地域の額を厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧で確認してください。
「最低賃金の減額の特例許可」という仕組みがあります
ここは、A型を検討するうえで必ず知っておいたほうがよい部分です。最低賃金法第7条には「最低賃金の減額の特例」という条文があります。
使用者が厚生労働省令で定めるところにより都道府県労働局長の許可を受けたときは、次に掲げる労働者については、当該最低賃金において定める最低賃金額から当該最低賃金額に労働能力その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める率を乗じて得た額を減額した額により第四条の規定を適用する。
そして、対象として第1号に挙げられているのが「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」です(ほかに、試用期間中の者、基礎的な技能を習得させる職業訓練を受ける者、軽易な業務に従事する者などが挙げられています)。
つまり、事業所が都道府県労働局長の許可を受けた場合には、地域の最低賃金額より低い額で賃金を支払うことが法律上認められます。厚生労働省は、この申請のための標準的な様式(「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」用の様式を含む5種類)を用意して公表しています。減額できる率も、使用者が任意に決めるのではなく、厚生労働省令の定めにしたがって決まります。
厚生労働省が平成18年に出した通知(障障発第1002001号)は、この特例はあくまで特例的な措置であり、事業者は対象となる労働者や保護者に対して制度の趣旨を説明するよう指導すべきだとしています。
この特例に触れておくのは、「A型なら最低賃金がもらえる」という説明だけを読んで期待を固めてしまうと、実際の金額を見たときに落差が生まれるからです。見学や面接のときに「時給はいくらになりますか」と具体的な額で聞いておくのが、いちばん確実な確かめ方です。
賃金と工賃の実績(令和6年度)
厚生労働省は毎年、就労継続支援事業所の平均賃金月額・平均工賃月額を公表しています。最新は令和6年度工賃(賃金)の実績です。
| 区分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 報告のあった事業所数(令和6年度) |
|---|---|---|---|
| 就労継続支援A型 平均賃金月額 | 91,451円 | 86,752円 | 4,220か所 |
| 就労継続支援B型 平均工賃月額 | 24,141円 | 22,649円 | 18,245か所 |
この数字を読むときに、注意していただきたいことが三つあります。
一つめ。令和4年度以前の数字と、令和5年度以降の数字は、そのまま推移として並べられません。令和6年度の報酬改定で平均工賃月額の算定式が見直され、分母が「工賃支払対象者の総数」から「年間延べ利用者数÷年間開所日数」に変わりました。厚生労働省自身も、この算定方式の見直しによって平均工賃月額が約6千円上昇したと説明しています。「年々上がっています」という読み方は、この年をまたぐと成り立ちません。
二つめ。過去の公表値は修正されることがあります。B型の令和5年度の実績は、当初公表された23,053円から22,649円に修正されています。古い記事に載っている数字と食い違うことがあります。
三つめ。これは全国の平均です。事業所ごとの差も、地域による差も、労働時間による差も、この一つの数字には表れません。とくにA型の賃金は労働時間に比例しますので、1日の労働時間が短ければ月額はこれより下がります。なお、厚生労働省がいま公表しているのは月額で、ページの名称も「平均工賃(賃金)月額の実績について」となっています。
B型の工賃が低い水準にとどまっている背景については、「B型事業所はやめとけ」と言われる理由で扱っています。
対象になる人
年齢は原則として65歳未満です
厚生労働省の事務処理要領は、A型の対象者を「企業等に就労することが困難な者であって、雇用契約に基づき、継続的に就労することが可能な65歳未満の者」としています。ただし例外があり、65歳に達する前の5年間、引き続き障害福祉サービスの支給決定を受けていて、65歳に達する前日にA型の支給決定を受けていた方は、65歳以上でも対象になります。
障害者手帳がなくても利用できます
よく心配される点ですが、事務処理要領には、身体障害者を除き、支給決定を行うに際して障害者手帳を有することは必須要件ではないと明記されています。精神障害がある方については、確認に使える書類として、精神障害者保健福祉手帳のほかに、精神障害を事由とする年金の証書、精神障害を事由とする特別障害給付金の証明書、自立支援医療受給者証(精神通院医療に限る)、主治医の診断書などが挙げられています。
必要なのは、市区町村に申請して支給決定を受け、障害福祉サービス受給者証の交付を受けることです。なお事務処理要領は、各種の援助措置を受けやすくする観点から、できる限り手帳の取得を勧奨することが望ましいとも書いています。手帳そのものについては障害者手帳のメリットとデメリットにまとめています。
具体的にどういう人が対象になるか
事務処理要領は、対象になる方の例として次の四つを挙げています。
- 就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった方
- 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった方
- 企業等を離職した方など就労経験のある方で、現に雇用関係がない方
- 通常の事業所に雇用された後に、労働時間の延長または休職からの復職の際に、就労に必要な知識および能力の向上のための支援を一時的に必要とする方
4番目は、すでに企業に雇われている方が、時短勤務からの時間延長や復職の場面で一時的にA型を使う、という比較的新しい類型です。
利用が始まるまでに知っておくとよいこと
A型は暫定支給決定の対象になっているサービスです。いきなり本支給決定をするのではなく、いったん短い期間の支給決定を行い、事業所のアセスメントの結果を踏まえて本支給決定の要否を判断する仕組みで、事務処理要領では暫定支給決定の期間は2か月以内とされています。
もう一つ、これから変わる予定のことがあります。厚生労働省は令和6年度報酬改定の資料で、新たにA型を利用する意向がある方について、支援体制の整備状況を踏まえつつ、令和9年4月以降は原則として就労選択支援を利用することとする方針を示しています。就労選択支援は、本人に合った働き方を一緒に整理するためのアセスメントを行うサービスです。運用の進み方は自治体によって違いますので、窓口で確認してください。
B型の対象者や利用開始までの流れは、就労継続支援B型はどんな人が使えるかにまとめています。就労移行支援については就労移行支援とはをご覧ください。
利用料はどうなるか
A型はB型と同じく障害福祉サービスですので、賃金を受け取りながら、同時に利用料を払うという形になります。ここがB型と比べて見えにくい部分です。
利用料には、世帯の所得に応じた負担上限月額が定められていて、ひと月に利用したサービスの量にかかわらず、それ以上の負担は生じません。厚生労働省が示している区分は次の4つです。
| 区分 | 対象になる世帯 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)。ただし20歳以上の入所施設利用者とグループホーム利用者を除きます | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
ここでいう「世帯」の範囲は、住民票の世帯とは違います。18歳以上の障害者の場合、本人と配偶者だけで判断します(施設に入所している18歳・19歳の方を除きます)。同居している親の収入は含まれません。厚生労働省は、一般1の目安として所得割16万円が収入およそ670万円以下の世帯に相当すること、低所得の目安として3人世帯で障害基礎年金1級を受給している場合に収入がおおむね300万円以下の世帯が対象になることを示しています。
負担上限月額とは別に、食費や光熱水費など日常生活でも通常必要になる費用は、実費として負担することになります。金額は事業所ごとに違いますので、見学のときに確認してください。
A型では自分に賃金の収入が生まれるため、その収入によって世帯の所得区分が変わることもあります。「賃金がいくら」ではなく「賃金から利用料と実費を引いていくら手元に残るか」で見ておくと、生活の見通しを立てやすくなります。
労働者としての権利があります
雇用契約を結ぶことの実際的な意味は、労働者としての権利がついてくることです。B型にはこれがありません。
労働時間と休憩、休日。労働基準法第32条により、労働時間は原則として1日8時間、1週40時間が上限です。第34条により、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を、労働時間の途中に与えなければならないとされています。休日についても第35条に定めがあります。
年次有給休暇。労働基準法第39条は、雇入れの日から起算して6か月間続けて勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に、10労働日の年次有給休暇を与えなければならないと定めています。その後は勤続年数に応じて日数が加算されます。週の所定労働日数が少ない働き方の場合は、日数に応じて比例して付与される仕組みがあります。通院が続く時期に、賃金が減らない形で休める日があるというのは、実際に効いてくる違いです。
雇用保険。雇用保険法第6条は、1週間の所定労働時間が20時間未満である方や、同一の事業主に継続して31日以上雇用されることが見込まれない方を適用除外としています。裏を返すと、週20時間以上働き、31日以上の雇用が見込まれる場合には、雇用保険の被保険者になります。
社会保険。健康保険と厚生年金保険についても、勤務時間や事業所の状況によって加入の対象になります。適用の要件は制度改正で変わってきている部分ですので、実際にどうなるかは事業所と年金事務所に確認してください。
B型では雇用契約を結ばないため、これらはいずれも関係しません。その代わりに、出勤日数や作業時間の約束もゆるやかです。権利がある働き方は、同時に約束のある働き方でもあります。どちらが自分の今の状態に合うかという見方をしてみてください。
事業所によって安定性に差が出る理由
A型を検討するときによく聞かれるのが「事業所によって差があると聞いたのですが」という質問です。読者の方が判断できるように、報酬の仕組みだけ中立に説明しておきます。
指定基準の第192条第2項には、次の定めがあります。
指定就労継続支援A型事業者は、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額が、利用者に支払う賃金の総額以上となるようにしなければならない。
つまり、利用者に払う賃金は、事業所が行う生産活動そのものの収支でまかなうことが求められています。この基準を満たせない場合、事業所は経営改善計画を作成して提出することになります。
さらに令和6年度の報酬改定で、A型の基本報酬を決める「スコア方式」の評価項目が見直されました。厚生労働省の資料によると、評価項目は、1日の平均労働時間、生産活動収支の状況、多様な働き方に係る制度の整備状況、支援力向上の取り組み、地域連携活動の実施状況に、経営改善計画と利用者の知識・能力の向上が新たに加わっています。生産活動については、収支が賃金の総額以上であれば加点、下回れば減点という仕組みになり、経営改善計画を期限までに提出しない場合はマイナス50点という減点項目も設けられました。
これはどの事業所も同じ土俵で評価されるという意味であって、特定の事業所を批判するための材料ではありません。読者にとって意味があるのは、A型事業所の収入が生産活動の中身に左右されるため、事業所によって働ける時間や賃金の安定性に差が出やすいということです。指定基準の第196条の3は、事業所がおおむね1年に1回以上、労働時間などの運営状況について自ら評価を行い、その結果をインターネットなどで公表しなければならないと定めています。気になる事業所があれば、公表されている情報を見てみるという確かめ方もできます。
なお、令和8年度の報酬改定は臨時応急的な見直しという位置づけで、厚生労働省が示した改定事項は処遇改善加算の拡充、就労移行支援体制加算の見直し、就労継続支援B型の基本報酬区分の基準の見直しの三つです。A型のスコア方式そのものは、令和6年度改定で見直された内容が現在も続いています。
A型とB型で報酬の決まり方がどう違うのかを事業所の側から整理したものとしては、A型とB型の違いを雇用契約と報酬構造から見た記事があります。働く側から見た違いとは別に、事業所側にどういう力が働いているかを知っておくと、見学のときに聞くことが変わってきます。
A型・B型・就労移行支援の比較
三つのサービスと雇用契約
三つを同じ軸で並べます。
| 就労継続支援A型 | 就労継続支援B型 | 就労移行支援 | |
|---|---|---|---|
| 雇用契約 | 結びます(指定基準第190条第1項) | 結びません | 結びません |
| 最低賃金の適用 | あります。ただし最低賃金法第7条の減額の特例許可を受けている場合は減額されます | ありません | ありません |
| 受け取るお金の呼び方 | 賃金 | 工賃 | 賃金・工賃を前提としたサービスではありません |
| 金額の実績(令和6年度・全国平均) | 平均賃金月額 91,451円 | 平均工賃月額 24,141円 | 公表されていません |
| 利用期間 | 標準利用期間の定めはありません(支給決定の有効期間は最長3年間) | 標準利用期間の定めはありません | 標準利用期間は原則2年間 |
| 目的 | 雇用契約に基づく就労の機会を提供し、知識と能力の向上を図ります | 就労の機会と生産活動の機会を提供し、知識と能力の向上を図ります | 一般の企業への就職と、その後の定着を目指します |
| 労働者としての権利 | あります(労働時間・休憩・休日・有給休暇・雇用保険など) | ありません | ありません |
比較表にすると、A型が「働く場」、B型が「働く機会のある通う場」、就労移行支援が「就職に向けて準備する場」という色分けになっているのが見えると思います。なお、この三つとは別に、一般の企業に障害者雇用の枠で雇われるという道もあります。そちらは障害者雇用とはで扱っています。
どう選ぶか
選ぶときに効いてくるのは、診断名ではなく、いまの体調で、どのくらいの時間、どのくらいの頻度で通える見通しがあるかです。
A型は雇用契約を結ぶので、決まった曜日と時間に出勤する約束が生まれます。その約束が守れる状態であれば、賃金も権利もついてきます。逆に、体調に波があって出勤の見通しが立てにくい時期にA型を選ぶと、休みが続いてしまってつらくなることがあります。B型は、その約束がゆるやかなかわりに、受け取るのは工賃です。就労移行支援は、収入を得ることではなく就職の準備そのものを目的にしています。
大事なのは、この三つは一度選んだら固定されるものではないということです。A型からB型へ、B型からA型へ移ることはできます。ただしサービスの種類が変わるので、市区町村に支給決定の変更を申請する手続きが必要です。相談支援専門員がついている場合は、その方が計画の見直しから一緒に進めてくれます。
見学と相談の入口
具体的に動くとすれば、入口は二つです。
お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口。申請の窓口はここです。支給決定の手続き、受給者証、暫定支給決定、負担上限月額の区分、地域にどんな事業所があるかは、ここで確認できます。名前を伝えずに一般的な質問として電話で聞くこともできます。
相談支援専門員。サービス等利用計画を作る役割の方です。まだついていない場合は、市区町村の窓口で指定特定相談支援事業者を紹介してもらえます。A型とB型のどちらから始めるか、見学先をどう選ぶかといった相談にも乗ってもらえます。
見学のときに何を聞けばいいかについては、B型事業所の見学で聞くべき質問リストにまとめた考え方が、そのままA型にも使えます。A型の場合はこれに加えて、次の点を聞いておくと具体的になります。
- 自分は雇用契約を結ぶ形になるか
- 時給はいくらか。最低賃金の減額の特例許可を受けているか
- 1日の労働時間と、週の出勤日数はどのくらいか
- 体調が悪い日の休み方はどうなっているか
- 利用料のほかに実費でかかるものは何か
迷ったままでも動けます
A型・B型・就労移行支援の違いは、雇用契約を結ぶかどうかという一点から派生しています。そこさえ押さえておけば、賃金と工賃の違いも、最低賃金の話も、有給休暇の話も、同じ流れの中にあることが見えてくると思います。
一方で、実際にどれが自分に合うかは、資料だけでは決まりません。同じA型でも、仕事の内容も、1日の労働時間も、雰囲気も事業所ごとに違います。二つか三つ見学して比べたほうが、判断の材料はずっと増えます。
今日できることは、市区町村の窓口に「就労継続支援について聞きたいのですが」と電話をかけてみることだけでも十分です。そこから先の順番は、向こうが教えてくれます。決めてから連絡する必要はありません。
わたしたちは就労支援の現場にいる立場なので、その前提で読んでください。A型とB型のどちらにするかで迷う方を見ていると、雇用契約があるかどうかより、決まった日数と時間で通えるかどうかのほうが先に効いてきます。最低賃金が支払われるのは大きいのですが、その分だけ勤務としての約束も生まれます。いまの体調でその約束を続けられそうか、を基準にすると選びやすくなります。
