「B型事業所 やめとけ」と検索する方は、たいてい二つのどちらかだと思います。これから使おうかと考えていて、調べているうちに否定的な言葉ばかり出てきて手が止まっている方。もしくは、いま通っていて、これでいいのかと迷っている方です。
この記事は「やめとけ」を否定する記事でも、肯定する記事でもありません。そう言われる理由が事実としてどこにあるのかを、厚生労働省が公表している数字と、制度そのものの作りから確かめます。
先に結論の形を言っておくと、「やめとけ」の中心にある指摘はおおむね事実で、しかもその原因は個々の事業所ではなく制度の設計にあります。そのうえで、同じ制度の中に「B型でないと成立しない」条件もいくつか入っています。読み終えたときに、自分の状況に照らして自分で判断できる状態になっていれば十分です。
工賃の低さは事実です。数字から確認します
B型の工賃とA型の賃金(令和6年度の全国平均)
いちばん大きい指摘から始めます。
厚生労働省は、就労継続支援A型・B型の事業所が前年度に利用者へ支払った工賃(賃金)の実績を毎年集計して公表しています。最新は令和6年度工賃(賃金)の実績で、B型は18,245か所、A型は4,220か所の報告にもとづく数字です。
| 年度 | B型の平均工賃月額 | B型の平均工賃時間額 | A型の平均賃金月額 | A型の平均賃金時間額 |
|---|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 24,141円 | 公表なし | 91,451円 | 公表なし |
| 令和5年度 | 22,649円 | 公表なし | 86,752円 | 公表なし |
| 令和4年度 | 17,031円 | 243円 | 83,552円 | 947円 |
| 令和3年度 | 16,507円 | 233円 | 81,645円 | 926円 |
数字を追うときに二つ、注意してほしい点があります。
ひとつは、令和5年度から平均工賃月額の計算方法が変わっていることです。それまでは「前年度に支払った工賃の総額 ÷ 工賃の支払対象者の総数」で計算していましたが、令和6年度の報酬改定にあわせて「年間工賃支払総額 ÷(年間延べ利用者数 ÷ 年間開所日数)÷ 12月」という式に変わりました。障害の特性から通える日数が少ない方を多く受け入れている事業所が不利にならないようにするための変更です。厚生労働省自身も令和5年度の資料に「計算方法が変更となったことにより、実績が大幅に増加している」と注記しています。令和4年度の17,031円と令和6年度の24,141円を、そのまま「2年で7,000円上がった」と読むことはできません。
もうひとつは、時間額の公表が令和4年度分で止まっていることです。厚生労働省のページ名も現在は「平均工賃(賃金)月額の実績について」で、月額のみの掲載になっています。時間額で比べられる直近の年度は令和4年度で、B型が243円、A型が947円でした。
「やめとけ」と言われるときに引き合いに出されるのが、この243円です。同じ令和4年度のA型が947円ですから、時間あたりで見るとB型はA型のおよそ4分の1になります。
最低賃金のほうも並べておきます。現在適用されている令和7年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,121円です(最高は東京都の1,226円、最低は高知県・宮崎県・沖縄県の1,023円)。令和8年度については令和8年7月28日に目安が示され、目安どおりに改定された場合の全国加重平均は1,176円になる見込みです。年度が違うので厳密な比較ではありませんが、B型の工賃時間額はこの5分の1程度の位置にあります。ここをぼかす説明には意味がないので、はっきり書いておきます。
なぜここまで低いのか。分岐点は雇用契約の有無です
工賃が低いのは、多くの場合、事業所が利益を抜いているからでも、支援員がさぼっているからでもありません。B型というサービスが、そういう作りになっています。
B型は「雇用契約を結ばない」ことが定義に入っています
障害者総合支援法施行規則の第6条の10は、就労継続支援を二つに分けています。A型は「通常の事業所に雇用されることが困難な障害者であって雇用契約に基づく就労が可能であるもの」に対して、雇用契約の締結等による就労の機会を提供するもの。B型は「通常の事業所に雇用されることが困難であって雇用契約に基づく就労が困難であるもの」に対して、就労の機会と生産活動の機会を提供するものです。
厚生労働省の資料でも、B型のサービス内容は「通所により、就労や生産活動の機会を提供(雇用契約は結ばない)する」と明記されています。B型で受け取るお金が「賃金」ではなく「工賃」と呼ばれるのは、この違いによるものです。
最低賃金法が適用されるのは「労働者」です
最低賃金法の第4条は「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」と定めています。そしてこの法律でいう「労働者」は、第2条で労働基準法第9条の労働者と定義されています。
雇用契約を結ばないB型の利用者は、この意味での労働者にあたりません。したがって、最低賃金法が適用されません。ここが最大の違いで、A型とB型の金額差のほとんどはここから生じています。A型のほうは厚生労働省の資料に「最低賃金含め、労働関係法令の適用あり」と書かれているとおりです。
つまり、「B型は最低賃金を下回っている」という言い方は、正確ではありません。もともと最低賃金という物差しの外側にあるサービスです。これは抜け道ではなく、労働として成立させることが難しい状態の人が、労働の枠組みに入らずに働く場を持てるようにするための設計です。ただし、その設計の裏側として、賃金の下限を守らせる仕組みが働かないことも事実です。
なお、A型についても最低賃金法第7条に減額の特例があり、精神または身体の障害により著しく労働能力が低い人などについて、都道府県労働局長の許可を受けた場合には最低賃金額から一定の率を減額した額が適用されます。A型なら必ず満額の最低賃金が出る、というわけではありません。
制度が定めている下限は「月額3,000円程度」です
では、B型にまったく下限がないのかというと、そうではありません。ただし、その水準は低いところに置かれています。
指定基準(指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準)の第201条は、B型事業者について、利用者に支払う工賃は生産活動に係る事業の収入から必要な経費を控除した額に相当する金額から支払うこと、そして1月当たりの工賃の平均額は3,000円を下回ってはならないことを定めています。年度ごとに工賃の目標水準を定め、前年度の実績とともに利用者に通知して都道府県に報告することも義務づけられています。厚生労働省の説明資料でも、事業者指定の要件として「平均工賃が工賃控除程度の水準(月額3,000円程度)を上回ること」が挙げられています。
つまり、制度が守らせているのは月額3,000円という水準です。 実際の平均は令和6年度で24,141円ですから、多くの事業所はこの下限をはるかに上回っています。それでも、下限そのものがこの位置にあるという事実は知っておいてよいと思います。
「B型はこう」と一括りにできません
「やめとけ」という言い方がいちばん噛み合わなくなるのが、ここです。B型は全国で20,274か所あり、425,938人が利用しています(国民健康保険団体連合会の令和8年3月実績)。20,000を超える事業所を一つの言葉で評価することには無理があります。
都道府県別で見ると、1.5倍以上の開きがあります
厚生労働省は都道府県別の平均工賃月額も公表しています。令和6年度の数字を、高いほうと低いほうから並べます。
| 平均工賃月額が高い都道府県(令和6年度) | 金額 | 平均工賃月額が低い都道府県(令和6年度) | 金額 |
|---|---|---|---|
| 徳島県 | 30,231円 | 山形県 | 19,621円 |
| 福井県 | 30,022円 | 大阪府 | 19,747円 |
| 島根県 | 29,304円 | 秋田県 | 20,221円 |
| 高知県 | 28,296円 | 兵庫県 | 20,664円 |
| 宮崎県 | 28,026円 | 岡山県 | 21,650円 |
全国平均は24,141円です。いちばん高い徳島県といちばん低い山形県では、1.5倍を超える開きがあります。人口の多い都市部が高いわけではないところも、見ておくと参考になります。
同じ数字を都道府県ごとに1ページずつ並べたものとしては、事業所の運営者向けメディアである福祉経営ナビの都道府県別の障害福祉データがあります。事業所数と平均工賃が県単位で載っているので、自分の住んでいる県が全国のどのあたりにいるのかを確かめるのに使えます。
事業所ごとの差は、これよりさらに大きくなります
都道府県別の数字は、その地域の全事業所を平均したものです。個々の事業所を見れば、後述する報酬の区分が最上位に該当する事業所も、最下位に該当する事業所も、同じ県内に存在します。
つまり、「B型の工賃は24,000円くらい」という理解は、全国の平均としては正しくても、これから見学する目の前の事業所については何も言っていません。この記事の結論のひとつは、B型を一つのものとして評価しようとすること自体が的を外している、ということです。 見学のときに何を聞けばよいかはB型事業所の見学で聞くべき質問リストにまとめています。
事業所の報酬は、平均工賃月額で決まる仕組みです
もう一段、制度の内側を見ておきます。事業所側にどういう力が働いているかを知っておくと、事業所ごとの違いの理由が見えやすくなります。
B型事業所が受け取る基本報酬には二つの体系があり、事業所はどちらかを選びます。ひとつは「平均工賃月額」に応じた体系、もうひとつは「利用者の就労や生産活動等への参加等」をもって一律に評価する体系です。前者を選んだ事業所では、前年度の平均工賃月額が高い区分にあるほど、1日あたりの基本報酬の単位数が高くなります。
令和6年度の報酬改定では、この差が意図的に広げられました。厚生労働省の資料には、就労継続支援B型の見直しの方針として「平均工賃月額が高い区分の基本報酬の単価を引上げ、低い区分の単価を引下げる」と書かれています。同じ改定で、より手厚い人員配置(6対1)の報酬体系も新たに作られました。
さらに令和8年6月からは、区分を判定する金額の基準そのものが引き上げられています。現在の区分は次のとおりです。
| 平均工賃月額(令和8年6月以降) | 基本報酬 |
|---|---|
| 4万8千円以上 | 837単位/日 |
| 4万5千円以上4万8千円未満 | 812単位/日 |
| 3万8千円以上4万5千円未満 | 805単位/日 |
| 3万5千円以上3万8千円未満 | 781単位/日 |
| 3万3千円以上3万5千円未満 | 758単位/日 |
| 2万8千円以上3万3千円未満 | 738単位/日 |
| 2万3千円以上2万8千円未満 | 726単位/日 |
| 2万円以上2万3千円未満 | 705単位/日 |
| 1万8千円以上2万円未満 | 703単位/日 |
| 1万5千円以上1万8千円未満 | 682単位/日 |
| 1万円以上1万5千円未満 | 673単位/日 |
| 1万円未満 | 590単位/日 |
(定員20人以下・人員配置6対1の場合。定員規模や人員配置によって単位数は変わります。単位数に地域ごとの単価を掛けたものが実際の報酬額です)
最上位の区分と最下位の区分では、1日あたりの単位数が1.4倍ほど違います。利用者1人につき毎日発生する差なので、事業所の収支には小さくない影響があります。
見直しの理由も資料に書かれています。令和6年度に計算式を変えたことで平均工賃月額が約6千円上昇し、想定以上に高い報酬区分に入る事業所が増えたため、基準額をその半分の3千円だけ引き上げた、というものです。あわせて、令和6年度改定の前後で区分が上がっていない事業所は見直しの対象外とすること、区分が下がる事業所の基本報酬の減少が3%程度に収まるよう中間の区分を新設すること、月額1万5千円未満の区分は据え置くことといった配慮も同時に決められています。
この仕組みをどう読むかです。事業所を悪者にする話ではありません。利用者に払う工賃を上げれば事業所の報酬も上がるという意味では、利用者の利益と事業所の利益が同じ方向を向いています。一方で、指定基準が定めているとおり工賃の原資は生産活動の収益なので、工賃を上げるには売れるものを作る、あるいは受注の量を増やす必要があります。工賃が高い事業所は、そのぶん生産活動の負荷が高いことが多いという関係が、ここから出てきます。工賃の高さだけで事業所を選ぶと通うのがつらくなる可能性がある、というのはこの構造から言えることです。
なお令和6年度改定では、利用時間が4時間未満の利用者が全体の5割以上を占める場合に基本報酬を70%で算定する「短時間利用減算」も新設されました(一般就労等に向けて利用時間を延ばす支援が個別支援計画に位置づけられ実際に実施された場合や、短時間利用となるやむを得ない理由がある場合は割合の計算から除外されます)。短時間から始めたいという希望に事業所がどう答えるかは、見学のときに直接聞いてみるのが確実です。
それでもB型が選ばれている理由
ここまで弱いところを書いてきたので、同じ分量で反対側も書きます。425,938人が利用しているのには理由があります。
通う日数と時間を、体調に合わせて決められます
B型は雇用契約を結ばないため、所定労働時間という概念がありません。何時間働かなければならない、週に何日出なければならない、という縛りが労働法の側から発生しないということです。
行政の側の上限としては、日中活動サービスの支給量は原則として「各月の日数から8を控除した日数」を限度とすることが厚生労働省の通知で定められています。31日ある月なら23日が上限です。この範囲でどれだけ通うかは、支給決定と個別支援計画のなかで調整することになります。
つまり「週5日で通わなければならない場所ではない」ということです。体調に波がある時期に週2日から始めて、様子を見ながら増やしていくという使い方が制度上できます。雇用契約を結ぶA型で同じことをするのは、これより難しくなります。
利用料には上限があり、多くの場合0円です
「福祉サービスだから利用料がかかるのでは」という心配は、実際にはあまり当たりません。障害福祉サービスの利用者負担には月ごとの上限額が設定されていて、ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じない仕組みです。
| 区分 | 世帯の状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※入所施設利用者・グループホーム利用者を除く | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
ここで大事なのは、所得を判断する「世帯」の範囲です。18歳以上の障害者の場合、見るのは本人と配偶者だけです(施設に入所している18歳・19歳を除きます)。親と同居していても、親の所得は関係ありません。
さらに、国民年金法第25条は、老齢基礎年金と付加年金を除いて、給付として支給を受けた金銭を標準に租税その他の公課を課すことはできないと定めています。障害基礎年金には課税されないということです。障害年金とB型の工賃が主な収入という方は、市町村民税非課税世帯にあたることが多くなります。その場合、負担上限月額は0円です。
「工賃が24,000円で、利用料を引かれたら手元に残らないのでは」という不安は、多くの場合は当てはまりません。ただし自分がどの区分になるかは市区町村の判定によるので、障害福祉担当窓口で確認してください。障害年金そのものの条件や手続きは精神疾患での障害年金。もらえる条件と申請の現実にまとめています。
期限がありません
就労移行支援には標準利用期間24か月という区切りがあり、延長するには市町村審査会の個別審査を経る必要があります。B型には、この期限がありません。厚生労働省の資料にも「利用期間の制限なし」と明記されています。期間内に結果を出すことを求められない場所を選べるのは、体調が整うまでに時間がかかりそうなときには制度上の利点になります。
A型・B型・就労移行支援の違い
三つを並べます。数字は厚生労働省の就労系障害福祉サービスの概要(国民健康保険団体連合会の令和8年3月実績)と、令和6年度の工賃実績によるものです。
| 就労継続支援B型 | 就労継続支援A型 | 就労移行支援 | |
|---|---|---|---|
| 雇用契約と最低賃金 | 雇用契約を結ばない。最低賃金の適用なし | 雇用契約を結ぶ。最低賃金の適用あり(減額の特例あり) | 制度上の定めはありません |
| 受け取るお金 | 工賃。令和6年度の平均は月額24,141円 | 賃金。令和6年度の平均は月額91,451円 | 厚生労働省が集計している工賃実績の対象はA型とB型のみです |
| 利用期間 | 制限なし | 制限なし | 標準24か月(審査を経て最大1年更新) |
| 主な目的 | 就労と生産活動の機会の提供 | 雇用契約に基づく就労の機会の提供 | 一般就労等への移行に向けた訓練 |
| 事業所数 | 20,274か所 | 4,367か所 | 2,770か所 |
| 利用者数 | 425,938人 | 86,929人 | 37,863人 |
同じ「就労系」でも、性格がかなり違います。B型の事業所数と利用者数が突出しているのは、雇用契約を前提にしない受け皿が、それだけ必要とされているということでもあります。
なお、令和7年10月から、就労継続支援B型を新たに利用しようとする方のうち、就労経験がある方や50歳に達している方などを除く類型では、原則として先に「就労選択支援」を利用して、就労面の課題等の把握を受けることになりました。B型を使う方の全員が対象になるわけではありません。利用開始までの手続きは就労継続支援B型はどんな人が使えるかにまとめています。
「やめとけ」が当てはまる人と、当てはまらない人
ここまでの事実から整理します。
当てはまる場合
B型の工賃だけで生活費をまかなおうとしている場合。 これは無理があります。令和6年度の全国平均で月額24,141円、上位の県でも月額3万円ほどです。家賃や食費を工賃で払う想定は、制度の設計に入っていません。B型は障害年金や、世帯の他の収入、生活保護などと組み合わせて使う前提の場所です。この点をぼかして「B型で働いて自立を目指しましょう」と説明されたら、その説明のほうを疑ってください。
短期間で一般就労に戻ることが目的で、それができる状態にある場合。 一般就労への移行を主目的とした訓練の場は就労移行支援です。B型にも一般就労への移行の支援は含まれますが、制度の重心は「就労と生産活動の機会の提供」のほうにあります。目的が明確で、通うこと自体は問題なくできる状態なら、就労移行支援やA型を先に検討する順番のほうが合っています。
収入の水準を最優先している場合。 A型との差は約4倍です。雇用契約に基づく就労ができる状態なら、A型のほうが金額では確実に上回ります。
当てはまらない場合
まず生活のリズムを取り戻すことが目的の場合。 決まった時間に家を出て、人がいる場所で数時間過ごして帰る。この繰り返しを、期限に追われず、日数を自分で調整しながら続けられる場所は、そう多くありません。工賃はその過程で受け取るもので、目的そのものではないという理解のほうが、実際の使い方に近いと思います。
体調に波があって、通える日数が月ごとに変わる場合。 雇用契約がないことは、収入の面では不利に働きますが、休むことのハードルという面では有利に働きます。令和6年度の報酬改定で平均工賃月額の計算式が「平均利用者数」を使う形に変わったのも、通える日数が少ない方を多く受け入れる事業所が不利にならないようにするためでした。制度の側も、この方向を向いています。
障害年金など、他の収入の柱がすでにある場合。 生活費の土台が別にあるなら、工賃24,000円の意味は変わります。
迷っているときに
「やめとけ」という言葉が指している中身は、ほぼ工賃の話です。そしてそれは事実で、原因は雇用契約を結ばないという制度の設計にあります。個々の事業所を責めても変わりません。
一方で、同じ設計から出てくる利点もあります。日数と時間を自分で決められること、期限がないこと、利用料が多くの場合0円であること。この三つを必要としている状態なら、B型は工賃の低さを前提に、生活費は別の制度で立てたうえで使う場所になります。必要としていない状態なら、たしかに他の選択肢のほうが合っています。
そして、全国に20,000か所以上ある事業所を一括りにした判断には、あまり意味がありません。判断の材料は、平均値ではなく目の前の事業所の実際の数字と様子から取るほうが確実です。
いま通っている事業所について「おかしいのではないか」と感じている場合は、B型事業所が「おかしい」と感じたときの見分け方と対処を読んでみてください。これから利用を考えている場合は、対象になるかどうかと手続きの流れを就労継続支援B型はどんな人が使えるかにまとめています。相談先としては、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口と、相談支援専門員がいる指定特定相談支援事業所があります。どちらも、利用を決める前の段階で相談できます。
わたしたち自身が就労継続支援B型を運営しているので、この評判については中立な立場ではありません。そのうえで書くと、ここで挙げた不満のうち工賃の低さは制度の作りから来るもので、事業所を変えても大きくは変わりません。反対に、作業の中身や説明のされ方は事業所ごとに違います。変えられない部分と変えられる部分を分けて見ると、やめるかどうかの判断がしやすくなります。
