財布の中身と冷蔵庫の中身を数えながらこのページを開いた方が多いと思います。あと何日もつのか、その前にお金が入るのか。知りたいのはそこだけで、制度の説明はいまは要らない、という状態かもしれません。

先に、いちばん大事なことを書きます。生活保護費の支給日には、全国共通の日付がありません。「毎月1日です」「毎月5日です」と書いてあるページを見かけますが、それはその自治体の話であって、あなたの住んでいる市区町村に当てはまるとは限りません。この記事でいちばん避けたいのは、間違った日付を信じて、その日を当てにして過ごしてしまうことです。

そのうえで、確かめられることは確かめておきましょう。国が決めているのはどこまでなのか、自分の支給日をどう調べればいいのか、申請してから最初のお金が入るまでどれくらいかかるのか。順番に整理します。

支給日を決めているのは国ではありません

厚生労働省が書いているのは「毎月支給します」まで

厚生労働省の「生活保護制度」のページには、手続きの流れが3段階で示されています。事前の相談、保護の申請、そして保護費の支給です。3番目の「保護費の支給」には、こう書かれています。

厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から収入(年金や就労収入等)を引いた額を保護費として毎月支給します。

「毎月支給します」までしか書かれていません。何日に、どういう方法で渡すのかは、国のページにも、生活保護法にも、厚生労働省の実施要領(次官通知・局長通知・課長通知)にも書かれていません。今回、実施要領の三つの通知を確認して「支給日」にあたる定めを探しましたが、日付を全国一律に決めている記述は見当たりませんでした。

決めているのは「保護の実施機関」です

生活保護法第19条は、都道府県知事、市長、福祉事務所を管理する町村長が保護を決定し実施することを定めています。同条第4項では、この人たちを「保護の実施機関」と呼ぶと決めています。実際の窓口になるのが福祉事務所です。

保護費をいつ渡すかは、この実施機関がそれぞれ定めています。だから自治体ごとに違うわけです。京都市のように、支給事務の取扱いを要綱という文書にして公開している自治体もあります。

実際にどれくらい違うのか

自治体が公表している資料をいくつか読んでみました。ここに挙げるのは全国の調査ではなく、公表資料を確認できた自治体の例です。あなたの自治体がこのどれかと同じとは限りません。

自治体 公表されている支給日
福岡県飯塚市 毎月1日に、その月の保護費を支給。1日が土曜・日曜・祝日の場合は支給日が変更
東京都青梅市 原則として毎月5日。5日が土・日曜日、祝日の場合は直前の開庁日
大阪府岸和田市 原則毎月5日。土日祝日の場合は前開庁日に前倒し
徳島県鳴門市 原則として毎月5日(休日の場合はその直前の休みでない日)にその月分
東京都豊島区 原則、毎月月末に翌月分を指定した金融機関口座へ振込

確認できた範囲では、月の初めに支給する自治体が多いという傾向はあります。ただし豊島区のように、前の月の末に翌月分を振り込む自治体もあります。これは日付だけ見ると月末ですが、渡しているのは翌月分ですから、考え方としては後で説明する「前渡し」と同じです。

同じ「5日」でも、岸和田市と鳴門市では休日にあたったときの言い回しが違いますし、青梅市は年末年始や大型連休の前後には別途変更する場合があると注記しています。豊島区も、年末や年度末など月末ではない月があるので担当に確認するよう書いています。細かいところまで自治体ごとに違う、というのが実際のところです。

自分の支給日を確かめる3つの方法

いま受給していない方も、受給している方も、確かめ方は同じです。

1つ目は、お住まいの自治体のホームページです。「(市区町村名) 生活保護 支給日」で探すと、生活福祉課や生活支援課のページに書かれていることがあります。岸和田市のように、その年度の支給予定日の一覧をPDFで公開している自治体もあります。多くの自治体は「生活保護のしおり」という冊子を作っていて、そこに支給日が載っています。

2つ目は、担当のケースワーカーです。すでに受給している方には、地区ごとに担当の職員がついています。名前と電話番号は保護が開始されたときに伝えられているはずです。分からなくなっていても、福祉事務所に電話して住所を伝えれば担当につないでもらえます。支給日を聞くだけなら、それほど身構える用件ではありません。

3つ目は、福祉事務所の生活保護担当への電話です。まだ申請していない段階でも聞けます。「そちらでは保護費は毎月何日に出ますか」という聞き方であれば、名前を伝えなくても一般的な案内として答えてもらえることが多いです。

なお、保護が決定されると法第24条第3項・第4項により、決定の内容が理由を付けた書面で通知されます。青梅市はこの書面を「保護決定通知書」と呼び、保護が決定されると通知書の交付とともに保護費を支給する、以後は支給金額が変更になる場合のみ送付する、と説明しています。手元に届く書類の名前と扱いも自治体で違いますので、届いた書面は捨てずに取っておいてください。

法律が決めているのは「前渡し」です

日付は決まっていませんが、渡し方の原則は法律に書かれています。ここは知っておくと安心できる部分なので、条文のまま引きます。

生活保護法第31条第2項

生活扶助のための保護金品は、一月分以内を限度として前渡するものとする。但し、これによりがたいときは、一月分をこえて前渡することができる。

見慣れない言葉が二つ出てきますので、開いて説明します。

「保護金品」というのは、保護として渡されるお金や物のことです。生活保護費と呼ばれているものが、法律ではこう書かれています。

「前渡」というのは、その月に使う分を、月が終わるのを待たずに先に渡すという意味です。働いた分が翌月に支払われる給料とは逆の考え方です。1か月暮らしてから請求して、あとで精算してもらう仕組みではありません。だから多くの自治体が月の初めに、豊島区のように前の月の末に、それぞれ支給しているわけです。

同じ第31条の第1項は「生活扶助は、金銭給付によつて行うものとする」と定めていて、原則として現金で渡されることも書かれています。

前渡しの規定は生活扶助についてのものです

ここは正確に書いておきます。「一月分以内を限度として前渡する」と書かれているのは、第31条第2項、つまり生活扶助についてです。家賃にあたる住宅扶助は第33条、義務教育にかかる教育扶助は第32条に別に定めがあり、そちらには前渡しの文言がありません。

とはいえ実際の運用では、生活扶助と住宅扶助はまとめて同じ日に支給されているのが通例です。飯塚市も青梅市も、扶助の種類ごとに支給日を分けるという説明はしていません。「保護費全体が法律で前渡しと決まっている」と言い切ると条文とずれますが、生活費の中心である生活扶助について前渡しの原則がある、というのは条文どおりです。

なお、医療扶助と介護扶助は現金ではなく現物給付で、費用が直接医療機関や介護事業者へ支払われます。手元に振り込まれるお金の中に医療費は入っていません。扶助の種類ごとの渡され方は生活保護でいくら受け取れるのかで扱っています。

「1か月分以内を限度として」の意味

条文には「一月分以内を限度として」と条件が付いています。原則として、まとめて何か月分も先に渡すことはしない、という意味です。ただし但し書きで、これによりがたいときは1か月分を超えて前渡しできるとされています。

厚生労働省の課長通知には、この但し書きが実際に使われる場面の例が載っています。冬季加算を一括で前渡ししてよいかという問いに対する答えです。

生活扶助のうち冬季加算に相応する分についても、1月分以内を限度として前渡することが原則であるが、薪炭等冬季必需物資について、当該地域の実態からみて適宜の時期に一括購入するのでなければ以後の購入が著しく困難となるような状態であれば、個々の被保護世帯において、これを他の生活需要に充当するおそれの有無等を確認し、必要やむを得ないと認められる場合は必要な額を一括前渡して差しつかえない。

同じ課長通知では、教育扶助や高等学校等就学費についても、学用品を買う時期にまとまった額が要るときは学期の月数分をまとめて支給して差し支えないとされています。住宅扶助についても、地代を数か月分まとめて払う必要があるときの取扱いが書かれています。必要があってまとまった額が要るときには、相談する余地があるということです。

受け取り方は口座振込と窓口払いの2つです

原則は口座振込です

京都市の「保健福祉センターにおける生活保護費等支給事務取扱要綱」は、第3条で「生活保護費の支給は、口座振込により行う」と定めています。青梅市も口座振込を原則としています。銀行口座に振り込まれるのが基本だと思っておいて構いません。

川崎市は、全国銀行協会に加盟しているすべての金融機関・支店の口座に生活保護費を振り込めるようになったと案内していて、受け取り口座を変更したい場合は口座情報が分かる書類を用意して地区担当に連絡するよう書いています。口座を変えたときは届け出が要ります。この届け出は法第61条にもとづくもので、被保護者は収入・支出その他生計の状況に変動があったとき、居住地や世帯の構成に異動があったときは、すみやかに届け出なければならないとされています。

窓口で現金を受け取る場合もあります

口座振込にできない事情がある方のために、窓口払いが用意されています。京都市の要綱は、窓口払いができる場合を4つ挙げています。

  1. 心身等の状況等から口座振込では生活保護費の支給ができない方
  2. 生活保護費を支給する際において特別な指導が必要な方
  3. 臨時的または一時的な需要にもとづき生活保護費の支給を受ける方
  4. 生活保護開始後、初回の定期支払における生活保護費の支給を受ける方

4つ目に注目してください。保護が始まって最初の支給は、窓口で現金を受け取る形になることがあります。口座を用意できていない段階でも、お金は受け取れるということです。

窓口払いの中身も一様ではありません。京都市の要綱は、保健福祉センター内で手渡す「事務所渡し」、職員が自宅や入院先を訪問して手渡す「宅配」、入院・入所先へ書留郵便で送る「現金書留」の3つを定めています。青梅市も、口座振込のほかに窓口支給と、施設入所者等に限った現金書留を挙げています。体調が悪くて窓口まで行けない、入院しているといった事情があるときは、そのことを先に伝えてください。

飯塚市は現金支給または口座振替としていて、現金で受け取る場合は印鑑と医療カードが必要で、やむを得ず代理の方が受け取るときは委任状が必要だと書いています。持ち物も自治体ごとに違いますので、初回は事前に確認しておくと二度手間になりません。

支給日が土日祝日に当たるとき

ここも法律ではなく自治体の運用です。ただ、確認できた自治体はいずれも前へずらす扱いでした。

  • 岸和田市は「支給日が土日祝日の場合は、支給日の前開庁日に前倒しで支給します」
  • 青梅市は「5日が土・日曜日、祝日の場合は直前の開庁日です」
  • 鳴門市は「休日の場合はその直前の休みでない日」

飯塚市は「1日が土曜日、日曜日および祝日の場合は支給日が変更になります。支給日が変更になるときは、事前にお知らせします」として、変更後の日付までは書いていません。前倒しになる自治体が多いようですが、全国そうだと断定はできません。お住まいの自治体で確認してください。

気をつけたいのは年末年始と大型連休です。青梅市は「年末年始・大型連休前後の場合は、別途変更する場合があります」と注記していますし、豊島区も「年末や年度末など月末ではない月もあります」と書いています。いつもの日付を当てにして予定を立てると、その月だけずれることがあります。予定表を配っている自治体もありますので、年末が近づいたら一度確認しておくと安心です。

申請してから最初のお金が入るまで

いま申請を考えている方にとっては、ここがいちばん知りたいところだと思います。

決定までは原則14日以内です

生活保護法第24条第5項が、こう定めています。

第三項の通知は、申請のあつた日から十四日以内にしなければならない。ただし、扶養義務者の資産及び収入の状況の調査に日時を要する場合その他特別な理由がある場合には、これを三十日まで延ばすことができる。

厚生労働省の生活保護制度に関するQ&Aでも、調査を行ったうえで「申請いただいた日から原則14日以内(調査に日時を要する特別な理由がある場合は最長30日)に生活保護を受給できるか、できないかの回答をいたします」と説明されています。

延ばした場合には理由を書面に明示することになっています(第24条第6項)。黙って延ばされることはない建て付けです。

保護が始まるのは、申請した日です

待たされる日数を聞くと不安になりますが、ここが大事です。厚生労働省の局長通知(生活保護法による保護の実施要領について)は、こう定めています。

保護の開始時期は、急迫保護の場合を除き、原則として、申請のあった日以降において要保護状態にあると判定された日とすること。

保護が始まる日は、決定が出た日ではありません。原則として申請した日です。ですから、決定まで2週間かかったとしても、その2週間分がなかったことになるわけではありません。

同じ通知には、福祉事務所を設置していない町村を経由して申請した場合には町村長が申請書を受け取った日を、管轄違いのところへ申請してしまった場合には最初の実施機関が受理した日を、それぞれ申請のあった日として扱うとも書かれています。窓口を間違えても日付は守られます。

開始した月の分は日割りになります

月の途中で保護が始まった場合、その月の保護費は満額ではありません。厚生労働省の課長通知は、月の中途で開始する場合について「最低生活費と収入の対比により、1か月分の扶助額又は本人支払額を算定した後、月末までの保護受給日数により扶助別に日割りする」としています。ただし一時扶助や教育扶助などは日割りしないとされています。

日割り計算の分母についても定めがあり、「30日を分母として日割計算をすることを原則とするが、その月の実日数に応じて日割計算を行なうことが適当である場合には、実日数によること」とされています。

つまり、初月に入る額は翌月以降より少なくなるのが普通です。初月の額を見て「思っていたのと違う」と感じることがありますが、翌月からは月単位の額になります。ここは申請のときに確認しておくと、心づもりができます。

手持ちのお金は全部を出させられるわけではありません

申請するときに少しでも現金があると受けられないのではないか、と心配される方がいます。課長通知には、保護開始時の手持金の扱いについての定めがあります。

保護開始時の程度の決定に当たって認定すべき手持金は、当該世帯の最低生活費(医療扶助及び介護扶助を除く。)の5割を超える額とする。

通知はその理由として、一般の世帯でも被保護世帯でも家計上の繰越金は持っているものだということ、生活費は日々均等に消費されるものではないことを挙げています。最低生活費の5割にあたる額までは、開始月の程度の決定にあたって手元に残る扱いです。ゼロ円になるまで待つ必要はありません。

なお、受給できる条件そのものについては生活保護を受けられる条件で詳しく扱っています。

決定を待つ間に、生活費が尽きるとき

14日でも長い、という状況はあります。厚生労働省のQ&Aは、決定を待つ間の当座の生活費がない場合について、次のように案内しています。

なお、生活保護の申請をしてから生活保護が開始されるまでの当座の生活費がない場合、社会福祉協議会が行う「臨時特例つなぎ資金貸付」をご利用いただける場合もあります。

この制度の中身は、北海道が公表している説明が具体的です。公的給付制度や公的貸付制度の申請をしている住居のない離職者に対して、その給付金や貸付金の交付を受けるまでの当面の生活費を貸す制度で、貸付限度額は10万円以内、連帯保証人は不要、利子は無利子とされています。申込者名義の金融機関の口座を持っていることが条件になります。窓口は市区町村の社会福祉協議会です。

対象が「住居のない離職者」に限られている点は、はっきり書いておきます。住まいがある方は、この制度ではなく別の窓口を頼ることになります。社会福祉協議会には生活福祉資金貸付制度という別の枠組みもありますし、生活保護に至る前の支援としては生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関があります。厚生労働省は生活困窮者自立支援制度の対象として「働きたくても働けない」「家賃を払えない」「住むところがない」といった状態を挙げていて、支援員が相談を受けて、どのような支援が必要かを相談者と一緒に考えるとしています。

どちらにしても、申請した福祉事務所にその状況を伝えるのがいちばん早い道です。厚生労働省は事前の相談の段階で、生活福祉資金や各種社会保障施策等の活用についても検討すると説明しています。窓口どうしはつながっていますので、「決定まで手元のお金がもちません」と言えば、行き先を案内してもらえます。黙って耐えるところではありません。

支給日になっても入っていないとき

支給日を過ぎたのにお金が入っていない。これは本当に不安になる状況だと思います。確認する順番を書いておきます。

まず担当のケースワーカーか福祉事務所に電話する

これが最初で、たいていはここで解決します。理由が事務的なものであれば、その場で分かります。

入金の時刻が遅いだけということもあります。川崎市は、市と金融機関の間で振込データの受け渡し方法が変わったことにより、生活保護費の振込時間が今までよりも遅くなる場合があると案内しています。朝に記帳して入っていなくても、その日のうちに入ることがあります。

届出や申告が済んでいるかも確認されます。厚生労働省は、生活保護の受給中は収入の状況を毎月申告することになると説明しています。法第61条は、収入・支出その他生計の状況に変動があったとき、居住地や世帯の構成に異動があったときはすみやかに届け出るよう定めています。引っ越し、口座の変更、家族構成の変化があると、その処理の途中で支給が動くことがあります。

額が思っていたより少ないとき

支給されてはいるけれど額が違う、という場合もあります。局長通知には、最低生活費や収入充当額の認定を変更すべき事由があとから明らかになったときに、その差額を次回支給月以後の収入充当額として計上して差し支えないという定めがあります。過去の分の調整が、次の月の支給額に反映されることがあるということです。心当たりがなければ、その場で内訳を聞いてください。

逆に、支給された額が足りない場合の追加支給についても課長通知に定めがあります。予測し得ない事情の変化により実際の収入額が著しく少なくなり、その月のうちに追加の収入が得られないと認められるなど、追加支給の必要があると認められる場合は、その事実を確認した日に直ちに所要の変更手続をとることとされています。「もう支給された月だから何もできない」とは決まっていません。

保護費を失ってしまったとき

盗まれた、災害でなくしたという場合の定めもあります。局長通知は、前渡しされた保護金品を失った場合について、災害のために流失・紛失した場合、盗難・強奪その他不可抗力により失った場合には、失った日以後のその月の日数に応じて算定された額の範囲内で必要な額を認定できるとしています。課長通知は、そうした申請があったときは事情を詳細に聴取し、必要に応じて実地調査を行って確認するとしています。

言い出しにくいことだと思いますが、定めがある以上、相談してよい事柄です。

決定の通知そのものが来ないとき

申請したのに、いつまでたっても通知が届かない場合です。生活保護法第24条第7項は、こう定めています。

保護の申請をしてから三十日以内に第三項の通知がないときは、申請者は、保護の実施機関が申請を却下したものとみなすことができる。

つまり、30日を過ぎても音沙汰がないときは、却下されたものとみなして次の手続きに進めます。決定の内容に納得できないときも同じで、法第64条により都道府県知事に対して審査請求ができます。審査請求がされたときの裁決の期間も法第65条に定めがあり、行政不服審査法にもとづく諮問をする場合は70日、それ以外の場合は50日以内とされています。

審査請求には期限があります。飯塚市は、決定があったことを知った日の翌日から数えて3か月以内に県知事へ審査請求ができると案内しています。期限は自治体の案内ではなく法令で決まっているものですので、通知を受け取ったら早めに福祉事務所か都道府県に確認してください。

知っておいてよい2つの決まり

不安なときに支えになる条文を、2つだけ挙げておきます。

生活保護法第56条は「被保護者は、正当な理由がなければ、既に決定された保護を、不利益に変更されることがない」と定めています。第58条は「被保護者は、既に給与を受けた保護金品及び進学・就職準備給付金又はこれらを受ける権利を差し押さえられることがない」と定めています。いったん決まった保護は理由なく減らされませんし、受け取った保護費は差し押さえられません。

確かめる先はひとつです

長くなりましたので、まとめます。

生活保護費の支給日に全国共通の日付はありません。国が決めているのは「毎月」と「前渡し」までで、何日にどう渡すかは福祉事務所ごとです。確認できた自治体では月の初めが多く、5日という例が複数ありましたが、前の月の末に翌月分を振り込む自治体もありました。土日祝日にあたるときは前へずらす自治体が多いようですが、年末年始と大型連休の前後は別に扱われることがあります。

受け取り方は口座振込が原則で、事情があれば窓口で現金を受け取ることもできます。保護が始まって最初の支給は窓口払いになる自治体もあります。

申請から決定までは原則14日以内、特別な理由があるときは30日までです。ただし保護が始まる日は原則として申請した日ですので、待った期間の分が消えるわけではありません。開始した月の分は日割りになります。決定を待つ間の生活費がないときは、そのことを福祉事務所に伝えてください。

そして、この記事に書いたどの話よりも確かなのは、お住まいの地域を所管する福祉事務所に電話して聞くことです。支給日を聞くだけなら、話は1分で終わります。すでに受給している方なら担当のケースワーカーに、まだの方なら生活保護担当に。市区町村名と「生活保護」で検索すれば、電話番号はすぐ出てきます。

受給が始まったあとに何を求められるのかは生活保護のデメリットと、受給中に求められることにまとめてあります。いま気になるのが金額のほうであれば、生活保護でいくら受け取れるのかを先に読んでください。

わたしたちは就労支援の現場で、生活保護を使いながら通ってこられる方に会います。支給日は自分の地域のものを覚えていて、その日を基準に一か月の予定を組んでいる方が多いです。逆に言えば、申請してから最初の一回が入るまでの期間がいちばん不安になるところです。手持ちがもたないと感じたら、そのことを福祉事務所に伝えて大丈夫です。黙って耐えるところではありません。